「プロ野球と新卒採用」

株式会社キーカンパニー 代表取締役 下薗博康 のブログ「風は南から」

「プロ野球と新卒採用」


2012年10月25日

本日はプロ野球ドラフト会議です。

プロ野球の球団が選手獲得を行う主たる手法には、ドラフト・トレード・FAなどがありますが、ドラフト入団は、企業における新卒採用のようなシステムだと思います。

年に1回、決められた時期に運命の雇用関係を構築するという意味で非常に近しいのです。

ただドラフトでの指名に関しては、雇用される側に選択権がないという一般的な新卒採用とは決定的な違いも存在します。

一時期(1993年-2006年)は、「逆指名制度」「自由獲得枠制度」と言って、選手(雇用される側)にも選択権がありましたが、不正の温床として現在は廃止されてしまいました。

そもそもプロ野球選手とは、職業の選択であり、その条件を満たしていればどの球団で働こうと同じだという発想、つまり日本プロ野球機構(NPB)という大手企業に就職するような感覚なのかもしれません。

しかし個人的には一般的に同業種であっても、社風や思想というものは会社ごとで違いますし、自分に合う企業(球団)とそうではない企業(球団)とが存在するわけですから、球団の選択権を選手(雇用される側)にも与えるべきだと思います。

でもそうなると、新卒採用同様に知名度のある人気チームに選手が集中し(G球団のような)、戦力が偏り非常につまらないペナントレースが繰り広げられてしまう可能性があったのも選択権を与えなくなった理由のひとつでもあるのです。

一方で、最近はドラフトで指名された選手で「このチームじゃなきゃ、絶対に嫌だ!」と主張する選手が昔に比べて減ったように思います。

思わず、「その球団に行くんだ?」と叫びそうになる契約も日常的になってきました。

これは前述の通り、全国区でのTV放映が激減した反面、球団が地域や地元に密着し、企業努力を重ねてきたことも起因していると思います。

それにドラフト前からどうしても欲しい選手については、球団上げて本人をはじめ、親や監督に対して三顧の礼を尽くしています(入団交渉権を得られなかった時は意味を成しませんが・・・)。

報道等を通して、あの選手とあの球団は相思相愛だということを他球団に知らしめることで、指名を回避させるという戦略も最近は目立ちます。

極めて日本人的な手法ですが、そういった地道な努力によって人材を獲得するという点でも新卒採用と相通じるものがあるように思います。

また、それは高校・大学時代に活躍した選手が、いざプロになるとなかなか実績を出せないケースがあったり、逆にドラフト外の選手や育成選手が1軍で大活躍することがあります。

活躍しないケースの名場合、もちろん本人の問題が大きいのでしょうが、前述の通りその球団や他の選手との相性や、チームの方針や戦略に馴染めないということも間違いなく影響します。

事実、トレードで環境が変わった途端に大活躍せうる選手が多く存在しています。

まさに新卒採用でも同じことが言えます。

求める要件のほとんどを満たしていながら、入社後に期待通りの活躍をしてくれない。逆にあまり期待していなかったのに、地道な努力を続け大活躍し、社内でなくてはならない存在になる人材もいます。

いずれも事前にお互いが正直に自己開示していないことが原因となっているケースが少なくないように思います。

プロ野球も一般の学生も、雇用する側とされる側の情報開示が大切なんですね!
選手の選択権が廃止されてから、徐々に各球団の戦力は平準化してきたようにも思いますがそれで
もお金にモノを言わせ、即戦力採用でチーム力を上げようとしている球団がいるのがプロ野球をダメに
しているのではないでしょうか?