「IR情報で学生に何を伝えるのか?」

株式会社キーカンパニー 代表取締役 下薗博康 のブログ「風は南から」

「IR情報で学生に何を伝えるのか?」


2016年3月17日

前回のコラムでも、就職・採用のコミュニケーションに「IR情報」を活用することに触れさせていただきましたが、今回もその続きです。

今回はもう少し踏み込んで、企業はIR情報で学生に何を伝えれば良いのかについて書いてみたいと思います。

前回からの繰り返しになりますが、企業は投資家に対して自社の価値を理解・評価してもらい、自社の株を買ってもらうために積極的に「IR情報」を提供します。

私は学生に対しても同様だと考えます。

つまり、企業は学生に自社の価値を理解・評価してもらい、時間や人生を投資してもらうために「IR情報」を提供するわけです。

しかし「IR情報」と言ってもその情報は多岐に渡りますし、投資家向けの情報を学生に丸投げしてもなかなか理解してもらうことは困難を極めます。

そこで今回は、「IR情報」の中でも学生が企業選びをする上でも重要と思われる情報は何か?その情報で何が分かるのかを考えたいと思います。

当社は「IR情報」を活用した採用・就職活動を「IR就活」として浸透させたいと考えており、既に商標登録の申請を行いました。

ですから前述の話を言い換えれば「IR就活」に必要な情報の切り口とも言えます。

企業が学生に「IR情報」の何を使って会社価値を伝えるか?

前回ご紹介しました「IR就活」の著者である、前澤さんと現在議論を進めていますが、おおよそ以下の5つの情報だと考えます。

①事業   ②歴史   ③社力    ④社格    ⑤将来

①と②はおおよそ通常の採用広報でも発信されることが多いので今回は割愛しますが、(伝え方の問題は色々と思うところがありますが、今回は触れません)③④⑤は「IR情報」を有効活用すると非常に強力なツールになると思います。

まず③の「社力」ですが、ここは対案が数字で表せます。

例えば今日性から会社価値を伝える代表的な指標としてはStock Price(株価)がありますし、収益性という面から見ると、BS(健康診断表)・PL(成績評価表)があります。

また安全性という面からだとCF(現金出納帳)、効率性という面であればPBRやPER・ROEといった、比較的IRにおいて基本的な指標で会社価値を分析することができると考えられます。

この「社力」に関しては、どの会社も同様の算出方法をしているので、容易に同業他社との比較が可能なのも大きな特徴であり、強みとなります。

④の「社格」についてですが、ここはやや主観が入りますし、受け取る側の価値観によって捉え方も変わってきます。

「社格」を伝える情報の代表格はやはり「社長メッセージ」だと考えます。会社全体を把握し、ビジョンを示す社長のメッセージは当然ながら会社の「品位」を表します。

他にも「経営理念」「コーポレートガバナンス」「CSR」などの情報の提供が有効的だと考えますが、学生を株主同等に扱い、しっかりと伝えることが重要だと考えます。

最後に⑤の「将来」ですが、実はここが最も重要です。

学生が自分自身を投資するのは、過去でも現在でもなく未来です。

この「未来」(将来性)の情報によって会社の価値を伝えることで、学生からの投資を引き出すためには「中期経営計画書」にある情報が不可欠になります。

学生に未来に向けての道筋を示し、そのプロセスに学生が自己投資したいと思わせる材料が必要になってきます。

まだまだ仮説が多いのですが、少しずつ方向が定まってきました。

引き続きこの場で経過の報告をさせていただきますので、引き続き宜しくお願いします。