学生と企業が対等な立場で。

株式会社キーカンパニー 代表取締役 下薗博康 のブログ「風は南から」

学生と企業が対等な立場で。


2011年3月7日

最近の新卒市場における議論・論調は活動の早期化や一括採用、それに大手志向の学生といったことに終始し過ぎていると思う。

今日の僕の提言は、そもそも就職する学生・採用する企業というのは対等の立場であるということ。

確かに一般的に学生の就労観の低下は目に付く。

しかし一方で企業側の採用もナビをベースにしたシステム導入等により採用担当者のスキルが低下している、つまり採用力が低下してきているのではないだろうか?

ごく一部(世の中では全体の5%程度といわれているが)の驚くほど優秀な学生と人気企業ランキングに挙げられる大手企業間における問題が目立ち気味だが、現在の新卒採用市場における問題はそこにフォーカスしても解決にはならない。

ではマジョリティーの学生と企業は今後どうなっていくべきか?

特に中堅校及びそれに準ずる大学の学生と中堅・中小企業を前提に考えた提言をさせてもらう。

このゾーンにおけるマッチングが増えれば少なくとも内定率・就職率は向上するわけだ。

僕が前職で取り組んだ事業は「新卒紹介」というサービスだったのだが、このサービスを通していくつかの気付きがあった。

まずひとつは、ご多聞に漏れず学生の就労観向上の必要性があるということ。

「新卒紹介」においては担当カウンセラーが学生に対して「働くこと」の意義を説き、自分の価値観を明確にし、その上でその学生が活躍できる可能性の企業を推薦していた。

そうすることで最初は中小企業に対するアレルギーがあった学生が少しずつ視野を広げ、興味と持ち始め、最終的には納得して中小企業へ入社するケースが増えるということになる。

そんなプロセスの中でもうひとつ重要な気付きがあった。

それは中小企業に興味を持ち始めた学生が企業研究をする際に、HP上の情報が不足していて企業をなかなか理解できないということ(5年後、10年後その会社で働くイメージが持てないという話をよく耳にした)。

更には説明会や面接に行き、対応してくれた担当者(中には経営者)の説明が非常にわかりづらいというモノ(分かりやすく言うと、担当者がイマイチということ)

当然ながらそういうケースの場合、学生の志望度は急降下していく。

すこぶる当たり前の話なのだが、こういったケースを5年間でどれだけ目の当たりにしたことか?

そこで感じたのは、中小企業の採用力(採用担当者の採用における力量など)を向上させるための提案をするということだった。

単に体裁を整えるということではなく、自社の現状を把握し、魅力を整理し言語してしっかりと伝えることができるようにする。

あまりにひどい場合は採用担当者の変更をお願いすることもあったほどだ。

ここでお気付きになるかもしれないが、学生は一生懸命自己分析をし、自己PRを考え選考に臨むわけだが、一方採用する企業が自社の分析とPRを疎かにしていることが多いということだ。

そもそも採用する側の企業が立場的に上で、学生はそれに合わせるという発想自体が間違っている。

もうひとつ重要なことは、学生と企業の間に客観的に第三者が介在し両者を結び付ける、つまりマッチング担当の存在が必要だということ。

前述のようなごく一部の優秀な学生は、自分自身を特定企業とマッチングすることができる。

しかし大半の学生はその力量が乏しいし、そもそもマッチングする上で必要な情報も企業(特に中小企業)から開示されていないケースが多いので現実的には勘に頼ることも少なくない。

これはまさに学生と企業両者にとって大きなリスクになるのだ。

ここまで書いて一旦結論付けるとすれば、学生の就労観向上とともに中小企業の採用力を向上させる必要があるということ。

そして両者を客観的立場からマッチングする場や存在が必要だということ。

そういった領域から少し離れてしまったが、今後求められる極めて重要なテーマであることを再認識し始めた。

本テーマにおいては継続的に提言していく予定!!