エントリーは本当に必要か?

株式会社キーカンパニー 代表取締役 下薗博康 のブログ「風は南から」

エントリーは本当に必要か?


2011年9月8日

就職・採用活動に欠かせない企業への「エントリー」。

就職・採用活動がナビ中心になってからスタンダード化した重要なファーストプロセスになってきました。

ナビが登場するまでのしゅうしょく・採用活動の基本的なファーストステップは就職情報誌の巻末ハガキによる資料請求でした。

企業に資料請求をすると、原則的にその企業の入社案内を始めとした資料が自宅に届き、学生達はその資料をみて自分なりの価値観で企業研究をし、その会社を受ける、受けないの判断をしていました。

また直接電話で企業訪問を受け付ける企業も少なくありませんでした。

学生達は恐る恐る家の電話から日常生活ではほとんど絡まない企業へ慣れない敬語で電話をかける。

「御社がいいのか?」「貴社の方が丁寧なのか?」「僕ではなく私というんだ…」

悪戦苦闘しながら何とか企業の門戸をこじ開ける努力が必要でした。

そういう意味では学生が企業に対して働き掛ければ働きかけるだけ彼らの骨となり、血となり、知らず知らずに成長を手にしていたのではないでしょうか?

今ではナビを使って採用広報をしているほとんどの企業が「エントリー制」を設けています。

大義は「企業との接触機会の増大」ということなのでしょうが、実際は企業側の採用活動の負担とコストの削減があります。

確かに一見、企業にとっても学生のとっても利便性が高く、効率的な活動が行えるようになったと思いますが、この「エントリー制」による弊害も少なくありません。

私は個人的にこの「エントリー制」にはあまり好意的ではありません。

特に大量採用をしない中堅中小企業にとってはむしろ反対です。

それは学生と企業の接触数には適性値というのがあるからです。

適性値の中で、ジックリと企業と学生がお互い理解を深め合う活動をすることが重要だと考えています。

極論かもしれませんが、セミナーや説明会への申し込みは電話受付で、選考を希望するのであれば履歴書郵送にするという手もあるのではないでしょうか。

もちろんリスクを伴うので一気に「エントリー制」を廃止してしまうのではなく、まずはOB・OG訪問は電話で受け付けるというところからでもいいかもしれません。

メール世代の学生達にとって、企業へ直接電話をかけるというのはかなりハードルが高い行為であることは間違いありませんが、そのハードルを学生達に超えさせる環境作りに企業が一翼を担うことも大切だと思います。

また採用数のあまり多くない中堅中小企業においては、大量の学生と機能的・画一的なコミュニケーションを取るよりも、勇気を振り絞って電話をかけてきてくれた学生全員と合うことで本当に採用したい学生と出会う確率もアップするはずです。

ナビからのエントリー数を競うのではなく、自身を高める努力を自主的に行う学生と直接会話をする機会をどれだけ作れるか?がこれからの採用の本質と言えるのではないでしょうか。