内部動機を指標とした就職と採用

株式会社キーカンパニー 代表取締役 下薗博康 のブログ「風は南から」

内部動機を指標とした就職と採用


2012年3月29日

昨日のパートナー企業のセミナーでもテーマに上げられていましたが、学生が就職活動において意志決定をする際の基準(動機)は、「内部動機」と「外部動機」に大別できます。

私も多くの就職活動中の学生と面談を行ってきましたが、このポイントを意識した面談やアドバイスを行ってきました。

学生が就職先を決める際の「内部動機」とは?・・・

大きな区分けで言うと「組織の持つ魅力」「仕事自体の魅力」「風土としての魅力」といった数値化しにくく変動確率の低い指標です。

例えば理念やビジョンへの共感性、事業の社会性、仕事を通して得られる達成感や成長、経営者や社員の人柄、権限委譲度合などです。

このあたりの項目を意思決定基準(選択基準)として明確に持っている学生は正直少ない(特に就職活動早期においては)ようです。

まさに自分の価値観や志向を整理して把握し、働くスタイルをイメージできている学生です。

つまり能動的に自己分析がシッカリできている学生ですね!

一般的にこういった学生は、選考において好評価を受けやすいのは言うまでもありません。

では「外部動機」とは?・・・

これは数値化しやすく変動確率の高い指標です。

売上高や資本金、経常利益や従業員数といった企業規模に関連する項目や、休日休暇、給与・賞与、残業時間、離職率などなど。

大半の学生がこの「外部動機」で自分の就職先や仕事を決めようとしている傾向が強いようです(変動する確率や、いたちごっこになりやすい情報で判断する)

理由は大きく分けて2つあると思います。

ひとつは前述の通り、自己分析がシッカリできないために自分自身の価値観や志向(俗に言う「自分軸」)を言語化できていないので、結果的に比較検討しやすい「外部動機」に依存するということ。

それともうひとつは、単純に学生に提供される就職情報の量が多過ぎるのだと思います。

それも自分が体験したことのない「企業で働くということを判断するために必要な情報」が大量に提供されているわけですから、学生も気の毒な感じがします。

『豊富な選択肢は、人の判断を鈍らせる。人は知らないことは判断できない』

とシーナ・アイエンガーという心理学者が「選択の科学」という著書でも言っています。

とは言えなかなか情報量をコントロールするのは現実的ではないでしょう。

だとすると学生達が極力「内部動機」をベースに就職活動をし、意思決定ができるような環境を作っていく必要がありそうです。

大学での就職指導はもちろん、採用する企業も会社説明会時や選考時(面接時)「内部動機」「外部動機」の説明をした上でそれぞれの情報を提供して欲しいものです。

さすがに複数の会社説明会で「内部動機」の重要性を聞かされた学生は、自己分析を徹底するはずです(笑)